陰陽道をインスパイアしていた桃太郎の昔話について

今日の雑学は、桃太郎!
日本人なら誰でも知っている昔話です。


では、この桃太郎が、中国の影響を強く受けていることをご存知でしょうか。

やや、確証の取りきれない情報もありますが、
数々の内容から、中国と切り離しきれない事実が見えてくるため、
都市伝説的な感覚でお楽しみください。


★はじめに

桃太郎とは、日本で一番といってもいいくらい有名な昔話であり、
ストーリーも、≪桃太郎がお供を連れ、悪い鬼を退治する≫といったシンプルで
勧善懲悪的な内容となっています。
では、この純日本的な内容のどこに中国が関係しているのでしょうか。


★なぜ、お供が「猿」「犬」「雉」であったのか

まず、桃太郎の物語を聞いた人がある人は、なぜ、この3匹がお供になったのかを疑問に思った人もいると思います。

そもそも、「鬼」を退治する上でなぜ「雉」がでてくるのかと、、、

子供に質問されると困るような内容ですが、冒頭で挙げた中国と関係している点と合わせて説明をしていきましょう。


まず、「鬼」の存在ですが、日本では有名な妖怪であり、悪の象徴として用いられるため、物語の登場人物として不思議でありません。

そして、その「鬼」を退治するところから中国の陰陽五行が関係してきます。
まず、陰陽道では鬼が出入りする方角として「鬼門」という言葉があります。
この「鬼門」ですが、干支でいうと「丑(牛)」と「寅(虎)」の間となっています。

※桃太郎で登場する鬼の姿が、「牛」のような体躯に「虎」柄のパンツを履いていることも、このことに由来しています。

 

その「鬼」を陰としたとき、陽となるのが「裏鬼門」と呼ばれる「未(羊)」と「申(猿)」となるのですが、物語では、安直に「羊」と「猿」を連れて行っていません。

 

「鬼」の居る正反対の方角から、干支の順で「申(猿)」→「鳥(雉)」→「狗(犬)」と「鬼」の居る方角に向かって、お供を増やしていくことによって、≪陰陽(干支)≫で判断した「鬼」に対向できるメンバを仲間にしたのです。

※お供にした鳥が雉だったのが、唯一日本的ですね、、、

   それ以外は、めちゃめちゃ陰陽に引っ張られています。


★なぜ、「桃」太郎なのか
★なぜ、「きび」だんごだったのか

桃太郎のゆかりの地と言われている「岡山」は
桃の産地で有名ですが、明治以降に有名になったため、
室町時代に話が広まった桃太郎の由来である可能は考えにくい、、、
(それに、山梨・福島・長野の方が生産量で多いし、、、)

と考えると、やはり中国からの影響を受けた線が濃厚です。
では、これらは、中国の何から影響を受けたのでしょうか。

私の分析では、こちらも五行の影響であると考えています。

 

①物語の主人公である桃太郎
→五果の桃に当たるため、五行では「金」を指す。

②物語のお供を誘うために使用したきびだんご
→五穀の黍(きび)に当たるため、五行では「金」を指す。

 

③物語の終わりに鬼から得た金銀財宝
→金銀財宝(お金)は、もちろん五行の「金」を指す。


五行思想では、
すべてのものが火水木金土の5種で表現できるとありますが、
物語のキーがすべてが「金」となっています。

≪桃≫が≪黍≫を用い≪金≫をなす。

このように考えると、
五行の「金」にまつわる物語としたことがわかります!


★最後に
室町時代は、中国(明)との貿易が盛んであった時期であり、
永楽通宝といった銅銭を輸入し、国内の商売が盛んになったタイミングでありました。
そのため、室町時代に広まった昔話である桃太郎も、中国(陰陽五行)の影響を強く受けてしまったことは納得がいきます。
とはいえ、600年もかなり継がれている桃太郎が中国に依存している話だったことは衝撃的ですね、、、
中国との関係性が良かったことを示す物語を今も語りついている点は、現代人も見習う点かもしれません。